ブタさんの自宅療法

ブタさんの自宅療法

2021/03/05 健康・病気

どうもこんにちは、mipig責任者兼ブリーダーの皆川竜二です。
少し暗いお題となってしまいますが、
あなたのブタさんが突然体調を崩してしまったとします。
すぐに最寄りの動物病院に連絡をすることが一番ですが、
夜遅く、連絡もできなければ見てくれる救急病院もないとします。
お住まいの地域によってはブタさんを見てくれる病院が
近くにないご家庭も多いかと思います。
そんな緊急時に取る行動で、あなたのブタさんが助かる可能性があります。

自宅療法

動物病院に比べれば自宅でできることは確かに少ないです。
場合によっては動物病院が開くまでの繋ぎにしかならないかもしれません。
ただ、いざという時の術を知っておいた方が良いです。

熱の場合

何らかの原因で熱が出てしまうことは人間もブタさんにも珍しいことではありません。
少しブタさんの様子がおかしいかな？と感じた際はまずは検温することが基本です。

検温方法
肛門に人間用の体温計を入れ、体温を計測して下さい。
この時、肛門に対して真っ直ぐに入れてしまうと
うんちに当たってしまい低い温度が検知されます。
顔や耳裏の付け根部分を触り、普段より暑いと感じるのに
低い数値が表示される場合はうんちにあたっている可能性が高いです。
体温計の先の銀の部分で検知が感知されるので、
無理に体温計を奥まで入れる必要はありません。（無理に奥まで押し込むと出血します）

ブタさんの体温の見方
〜37.3 ℃ :　低体温
38.0〜38.9℃　：　平熱
39.0〜39.3℃　：　微熱
39.4〜39.9℃　：　熱
40.0℃〜　　　：　高熱

上記を見ながら発熱しているかどうか確認して下さい。
37.4〜37.9までギャップがあるのは人間と同じく、
少し低体温気味でもさほど問題ない場合が多いです。
ブタさんの様子を見ながら判断して下さい。
微熱の際でも、元気そうであれば様子見でも良いかもしれませんが、
熱以上の場合は少しでもブタさんが楽になるように行動しましょう。

・水分を補給する
汗でからだの水分が奪われるので、こまめに水分補給をさせましょう。
OS-1を与えることが理想です。
下痢・嘔吐・発熱を伴う脱水状態に対して水や電解質を補給・維持するのに適した経口補水液です。
熱の場合、嘔吐や下痢に発展することも多いため、脱水症状に陥りやすくなってしまいます。
万が一の為にOS-1を一つストックしておくことをお勧め致します。
なければポカリスエットでも良いです。
熱がなくても嘔吐や下痢などの際にもOS-1を与えて脱水症状を予防しましょう。

・ビタミンCを摂取させる
発熱によりビタミンCが多く失われる為、
補給してあげることで免疫の働きをサポートすることができます。
ビタミンC飲料をそのまま飲ませると速効性がありますが、
市販で売られている多くのビタミンC飲料は酸味が強い為、
好んで飲まれない場合が多いです。
一番のお勧めはアミノサプリCです。
アミノ酸とオルニチンも同時に摂取することができます。
オレンジジュース、リンゴジュース、ホットレモンなどでも良いです。
OS-1と混ぜて飲ませても良いかと思います。
ご飯を食べるようであればご飯に混ぜてあげても良いです。

・首裏を冷やす
耳と耳の間部分に保冷剤や氷をタオルで包んだものを当ててあげましょう。
首全体をタオルで軽く縛ってあげると落ちづらくなります。
凍傷のリスクもあるため、保冷剤や氷は直接肌に当てないようにして下さい。

低体温の場合

医学的には低体温症と呼びます。
何らかの原因で身体が冷えたために体温が低下し、
身体の機能が保てず様々な症状が起こる症候群です。
症状としては起立不全、下痢、嘔吐、ブルブルと震えている、
ふらふらしている、めまいなどが見られます。
ご飯を食べず、水を飲まない場合も多いです。

・体を温める
ホットカーペット、湯たんぽ、ブランケットなど体を温めてあげて下さい。
お風呂に入れないようにして下さい。

・飲み物と糖分
温かいものを飲んだ方が良いです。
温かいリンゴジュースやオレンジジュースなどは嗜好性も高め、同時に血糖値を高まります。
低血糖の可能性もある為、糖尿病で糖分を控えている場合を除き、
ガムシロップを蜂蜜などを使用して良いです。
飲まない場合は口にたらし込んだり歯茎に塗ってあげましょう。